R studioでCSVを読み込む方法【実行コード付き】
【記事作成者】 酒井 裕麻 (株式会社Bistro 代表取締役社長)
R studioでのCSVファイルの読み込み
Rでデータ分析を始めるとき、最初につまずきやすいポイントはR studioでのCSVファイルの読み込みです。
実務のデータやダウンロードしたサンプルデータは、ほとんどがCSVファイルで用意されているため、Rの実行環境でのCSVファイルの読み込みの手順を押さえておくことが、Rでの分析の第一歩になります。
本記事の内容
R初心者の方でも迷わず進められるように、R Studioを使ったCSVファイルの読み込み方法を、実際のコード例を交えながら丁寧に解説します。
ぜひ、手元に読み込みたいCSVファイルを1つ用意して、記事の通りにコードを打ち込みながら進めてみてください。実際に手を動かすことで、読み込みの流れが自然と身につきます。
(※参考 : CSVファイルとは?- Wikipedia)

参考記事
RとR Studioのインストール方法 【誰でもできる画像解説付き】
CSVファイルとは?
CSVファイルとは、Comma-Separated Valuesファイルの略です。
このファイル形式はデータをカンマ( , )で区切って並べた、非常にシンプルなテキスト形式のファイルです。
行ごとにデータが並び、列はカンマで区切られているだけなので、どんな環境でも開ける汎用性の高い形式として広く使われています。
ExcelやGoogleスプレッドシートで作成した表形式データも、ワンクリックでCSV形式で保存できます。
そのため、RStudioで分析を始める際に扱うデータはCSVであるケースが非常に多くなっています。
RはCSVファイルとの相性が良く、高速かつ正確にデータを読み込めるため、実務でも分析でも最も利用されるデータ形式です。
Rの実行ディレクトリの確認
Rでは、ファイルの読み込みや書き出しを行う基準となる場所(=実行ディレクトリ)が決まっています。
たとえば、Rの実行ディレクトリが「ドキュメント」になっている場合、処理を行いたいファイルをドキュメントフォルダ内に配置する必要があります。
まずは、現在Rがどのフォルダを実行ディレクトリとして認識しているか、以下のコードで確認してみましょう。
R 実行ディレクトリの確認
#実行ディレクトリの確認 getwd()
“C:/Users/xxx/ドキュメント”と表示された場合、これが現在の実行ディレクトリです。
この場合は、処理を行いたいCSVファイルなどのデータを「C:/Users/xxx/ドキュメント」フォルダ内に配置することで、Rから正しく読み込めるようになります。
もし別の場所で処理を行いたい場合は、次のように作業ディレクトリを変更することもできます。
実行ディレクトリの変更
# 作業ディレクトリを変更(例:デスクトップ)
setwd("C:/Users/xxx/Desktop")
実行ディレクトリの確認が取れたら、実際に読み込みを行うファイルを実行ディレクトリに格納しましょう。
R StudioでCSVを読み込む(read.csv関数)
R Studioには、標準で利用できる read.csv関数 が用意されています。
これを使えばCSVファイルを簡単に読み込むことができます。
追加のパッケージをインストールする必要もなく、Rをインストールした直後からすぐに使える便利な関数です。
以下は、read.csv() 関数を使って CSV ファイルを data という名前のデータフレームとして読み込み、そのあとに head() 関数で内容を上から6行だけ確認するコード例です。
# ファイルを読み込んで "data" に格納
data <- read.csv("sample.csv")
# データの先頭6行を表示
head(data)
read.csv関数で使用できるパラメータ
read.csv() 関数では、CSV読み込み時に 「先頭行を列名として扱うか」 や 「文字コードの指定」 など、さまざまなオプション(パラメータ)を設定できます。
ここでは、R studioでcsvファイル読み込みを行う際に特に使用頻度の高い3つのパラメータを紹介します。
header = TRUE:1行目を列名として扱う(デフォルトTRUE)sep = ",":区切り文字(日本のExcel出力では;の場合もあり)fileEncoding = "UTF-8":ファイルの文字コードを指定(特に日本語環境では重要)
以下は先頭行を列名として扱わないで、データを読み込ませる際のコード例です。
# 先頭行を列名として扱わないで読みこみ data <- read.csv("sample.csv", header = FALSE)
R studioでの分析は、CSVファイルの読み込みから始まります。
データが正しく読み込めれば、そこから分析を行えます。
R言語を使って様々な統計解析に役立ててみてください。
投稿者プロフィール

- 酒井 裕麻株式会社Bistro - 代表取締役社長
-
慶應義塾大学 理工学部 物理情報工学科 卒業。
外資系広告代理店 McCann Erickson に新卒で入社し、アナリストとしてマーケティングリサーチからマーケティングミックスモデリング(MMM)まで幅広い分析業務に従事。
その後独立し、データマーケティングカンパニー 株式会社Bistro を設立。
現在は大手通信キャリア、銀行、IT企業、広告代理店など幅広いクライアントに対し、データ分析基盤の構築からBI導入、広告効果分析・最適化まで、データ活用に関する包括的な支援を行っている。
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