マーケティングミックスモデリング(MMM)とは?重要性が増す3つの理由と成功事例を徹底解説
【記事作成者】 酒井 裕麻 (株式会社Bistro 代表取締役社長)
はじめに
「広告予算を増やしたが、どの施策が売上に貢献したのか分からない」「Cookie規制の影響で、Web広告の成果が見えにくくなった」「テレビCMとデジタル広告、最適な予算配分が知りたい」
マーケティング担当者や経営層の方々から、このようなお悩みをよく耳にします。
複雑化する現代のマーケティング環境において、施策の「真の効果」を可視化する手法として
注目されているのが「マーケティングミックスモデリング(MMM)」です。
注目されているのが「マーケティングミックスモデリング(MMM)」です。
本記事では、MMMの基礎知識から、なぜ今導入が進んでいるのかという背景
そして具体的な導入事例までをわかりやすく解説します。
マーケティングミックスモデリング(MMM)とは
マーケティングミックスモデリング(Marketing Mix Modeling:MMM)とは、統計学的な分析を用いて
マーケティング施策が売上や成果(KGI/KPI)にどれだけ貢献したかを定量的に可視化する手法です。
成果を「構造」で捉える
MMMの最大の特徴は、売上などの成果を以下の3つの要素に分解して分析する点にあります。
- マーケティング施策の効果(増分効果): TVCM、デジタル広告、プロモーションなどが生み出した上乗せの成果。
- ベースライン(基礎体力): 広告を出さなくても自然に発生する売上(ブランド認知の蓄積や店舗の立地などによる効果)。
- 外部要因: 季節性、天候、競合の動向、マクロ経済など、自社ではコントロールできない要因。
これらを分析することで、例えば「売上が上がったのは広告のおかげなのか、単に天候が良かったからなのか」といった要因を切り分け、各施策の純粋な投資対効果(ROI)を把握することができます。

従来の手法(MTA)との違い
よく比較される手法に「マルチタッチアトリビューション(Multi-Touch Attribution:MTA)」があります。
MTAはCookieなどの追跡データを活用し、ユーザー単位で接触履歴を分析することで広告効果を評価する手法です。
しかし近年、サードパーティCookieの制限やプライバシー規制の強化、ブラウザ・OS側でのトラッキング制御の影響により、個人単位での計測は年々困難になっています。その結果、データ欠損や過小評価が発生しやすい環境になりつつあります。
一方、MMMは個人を特定しない集計データ(売上や広告費の時系列データなど)を用いて分析を行います。
そのため、プライバシー保護の観点から導入しやすく、Cookie規制の影響を受けにくいという特徴があります。

なぜマーケティングミックスモデリングが重要なのか
今、多くの企業でMMMの導入が進んでいる背景には、主に3つの理由があります。
- 「Cookieレス」時代への対応
世界的なプライバシー保護の潮流により、3rd Party Cookieの利用規制が進んでいます。
これにより、Web広告のコンバージョン計測が難しくなったり、データが欠損したりする問題が発生しています。
MMMはCookie(個人データ)に依存しない統計解析であるため、Cookie規制の影響を受けずに持続的な効果測定が可能です。 - オフラインとオンラインの「統合評価」
多くの企業では、テレビCMや交通広告などの「オフライン施策」と、SNSやWeb広告などの「オンライン施策」を併用しています。
しかし、これらは測定指標が異なるため、横並びでの比較が困難でした。
MMMでは、すべての施策を「売上への貢献度」という同一の指標で評価できるため、メディアを横断した全体最適な予算配分が可能になります。 - 経営に対する「説明責任」の遂行
マーケティング予算は「コスト」ではなく、事業成長のための「投資」です。
しかし、「なんとなく効果がありそう」という感覚だけでは、経営層への説明は困難です。
MMMを導入することで、各施策のROI(投資対効果)を客観的な数値で示せるようになり、データに基づいた説得力のある投資判断を支援します。
マーケティングミックスモデリングを導入している事例
実際にMMMを導入し、成果を上げている企業の事例をご紹介します。
事例1:味の素株式会社(食品メーカー)[参考 : 味の素株式会社 (※公開情報をもとに記載)]
味の素株式会社では、マーケティング投資の最適化を図るためにMMMを導入しました。
国内13ブランド、海外11ブランドへ展開し、週次の販売量を「ベースライン(ブランド力)」「広告・PR」「店頭販促」などに分解して解析しています。
その結果、施策ごとの効果が明確になり、2022年度には国内だけで10億円超の投資改善効果を創出しました。
また、海外ブランドにおいても、MMM解析による広告投資最適化が寄与し、マーケットシェアの向上とROI(投資対効果)の改善を実現しています。
事例2:D2Cブランド(成長企業) [参考 : Robynの紹介]
あるD2Cブランドでは、通常の計測方法では月間1,000万円の売上貢献と見なされていた施策が、MMMによる分析の結果、実際には5,000万円の貢献があったことが判明しました。
この結果をもとに、毎週少しずつ予算配分をチューニング(最適化)し続けたことで、1年で月商が500万円から1億円に成長したという事例もあります。
ブラックボックスを排した、納得感のあるマーケティングミックスモデリングを(Bistroのサービス紹介)
MMMは強力な手法ですが、「分析ロジックが複雑で理解しづらい」「コンサル会社任せになり、中身がブラックボックス化してしまう」といった課題も少なくありません。
また、導入に高額なコストがかかるケースや、現場の担当者が十分に活用できないといった問題も生じがちです。
また、導入に高額なコストがかかるケースや、現場の担当者が十分に活用できないといった問題も生じがちです。

弊社Bistro(ビストロ)が提供するマーケティングミックスモデリングサービスは、以下の点を重視しています。
- 透明性(Transparency): 解析ロジックを開示し、なぜその数値になったのかを数式で説明可能です。
- 再現性(Reproducibility): 属人的な判断に依存せず、統計学に基づいた客観的な評価を行います。
- リーズナブルな導入: 最低実施価格60万円~と、スモールスタートが可能なプランをご用意しています。
「広告効果が見えなくなってきた」「最適な予算配分を知りたい」とお考えの担当者様は、ぜひ一度ご相談ください。貴社のデータから、事業成長のヒントを解き明かします。
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